探偵VS.怪盗、警察VS.犯人、知略を駆使した異能バトルなど、頭脳戦が光る作品にはワクワク、ドキドキそしてゾクゾクするもの。「敵わない!」と感じることにすらある種の爽快感、なにものにも代え難い感情を得ることができ、気持ちよさに大満足さえしてしまいます。沸き起こる知的興奮に酔いしれたい方におすすめの頭脳戦が光る漫画、小説、アニメ、映画をご紹介!

福本伸行(著)
出版社(レーベル):講談社
ギャンブル漫画の金字塔『賭博黙示録カイジ』 。ギャンプルで失敗し、追い詰められた人間が限定ジャンケン、鉄骨渡り、Eカードといった命や人生をかけたゲームに参加させられます。極限状態であぶり出される本性に「自業自得だよ」と思わずツッコミを入れたくなると同時に、「どうにかこのピンチを切り抜け、やり直すチャンスが与えられることはないのだろうか…」という気持ちも湧き上がる、不思議な感情が味わえる作品です。
本作の主人公・カイジがこのデスゲームに身を投じることになったのは、ひょんなことから友人の借金を肩代わりすることになったのがきっかけ。借金返済のために人生、そしてその命をかけたギャンブルに参加することになります。物語初期のカイジは立派な人間とは言えないタイプ。自堕落で、悪事にも手を出している(とはいえしょうもない内容ではあるのですが)、いわゆるクズの部類に入る人間です。しかし、賭博を通じて同じ境遇の仲間たちと出会うことで、彼の中の”善”の部分が少しずつ芽生えてくる、気づいていくといった変化が現れます。
見どころは追い詰められた状況でカイジの中に湧き上がってくるアイデア。追い詰められた人間の土壇場の底力に感心せずにはいられません。負ければTHE ENDの状況からの逆転劇。そこで見せるキラリと光る土壇場のアイデアには魅了させられっぱなしです。このアイデアがあるから、どんなピンチになっても「きっとカイジなら…」と期待し、ワクワクしながら物語を楽しむことができます。アニメ、ゲーム、実写映画、そしてギャンブルを扱った作品にふさわしく、パチスロ機などにもメディアミックス展開している人気作。藤原竜也主演で2009年、2011年と2本映画化された『カイジ』シリーズも話題に。名言、名シーンの多い作品ですが、ビールを飲み「キンキンに冷えてやがる。悪魔的だ」というセリフは、思わずマネしたくなる!

監督:金子修介
脚本:大石哲也
Blu-ray&DVD発売中
発売元:VAP
©大場つぐみ・小畑健/集英社 ©2006「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
藤原竜也×松山ケンイチで大ヒットした映画『DEATH NOTE デスノート』。原作は大場つぐみ原作、小畑健作画による『DEATH NOTE』。これまでに映画、アニメ、ドラマ、ミュージカル、小説といったありとあらゆるメディアミックス展開をされてきた人気作で、ハリウッドでもリメイクされています。本作ではノートに名前を書いた人間を殺してしまうことができる“デスノート”をめぐって繰り広げられるサスペンスフルな物語が展開。
偶然、デスノートを拾った天才少年の夜神月(藤原竜也)が、理想の世の中を作ろうと犯罪者たちの名前をそのノートに書き込み、死の制裁を下していく。一方、そんな月(ライト)の企みを阻止しようとする名探偵L(松山ケンイチ)とのハラハラドキドキの攻防が描かれていきます。月とLの緊張感あふれる頭脳戦、月を演じる藤原竜也とLに扮する松山ケンイチが醸し出すオーラ。特にLに扮した松山の憑依ぶりは大きな注目を浴びました。
惹き込まれる頭脳戦は、自らの正義を貫こうとする”キラ”こと月と、正体不明のLによる知恵比べ。相手の顔と名前を知らなければ殺すことができない月と、月がキラである証拠を掴むべく巧みな罠を仕掛けるL。近く(時には隣)にいながらもお互いの素性を隠したまま、距離を詰めていく緊張感には魅せられっぱなしです!

田中靖規(著)
出版社(レーベル):集英社
©田中靖規/集英社
幼馴染の潮が死んだ――。その報せを聞き、故郷の和歌山市・日都ケ島に帰ってきた慎平。家族との再会。滞りなく行われる葬儀。だが島にはある異変が…? ひと夏の離島サスペンス!!
2017年10月から2021年2月まで「少年ジャンプ+」で連載されていた本作は、アニメ化もされ実写化の企画も発表されている注目作。舞台は和歌山県にある”架空”の離島、日都ヶ島。幼馴染の潮が亡くなったという知らせを受け、故郷に2年ぶりに帰ってきた主人公の網代慎平。海の事故で亡くなったとされていた潮ですが、慎平の幼馴染で島唯一の病院「菱形医院」の長男・窓から潮は事故でなく他殺の可能性があることを聞かされます。調べていくうちに、潮の死は、昔からこの島に伝わる”影”の存在が関係しているのではないかと推測する慎平。島にある言い伝えは「影を見た者は死ぬ」というもの。そして、潮の死だけでなくもっと大きな思惑が隠されていることが明らかになっていく。
どんでん返しの連続で緊張感のある展開が最後まで続く本作。前半はミステリアスな物語という印象が強いですが、後半になるにつれてバトル・アクション要素も濃いめになっていきます。ポイントは黒幕が仕掛けてくる罠。ループを繰り返す慎平と、そのループを利用して罠を仕掛けてくる黒幕との間で繰り広げられる、いかにして相手の”裏をかくのか”という頭脳戦。じっくりと腰を据えて読み込みたくなる作品です。

「PSYCHO-PASS サイコパス VOL.1~8 初回生産限定版」
Blu-ray&DVD発売中
Blu-ray:6,270円(税抜価格5,700円)(VOL.1・VOL.5)/7,370円(税抜価格6,700円)(VOL.2~4・VOL.6~8)
DVD:5,170円(税抜価格4,700円)(VOL.1・VOL.5)/6,270円(税抜価格5,700円)(VOL.2~4・VOL.6~8)
発売元:フジテレビ/東宝
販売元:東宝
©サイコパス製作委員会
すでに身近になっている人工知能(AI)をテーマにした物語。未来学者レイ・カーツワイルが広めたとされる「シンギュラリティ(技術的特異点)」は2045年に到達するといわれています。本作の舞台は2112年。シンギュラリティの2045年よりもさらに未来の世界です。厚生省が管轄する「シビュラシステム」が、人間の生体反応を計測し、個人の能力や性格をスコア化して”管理”をする社会で、公安警察の主人公・常守朱たちは、心理戦から頭脳戦を駆使してさまざまな事件と向き合っていきます。
人格が数値化できるようになった未来。刑事課に配属された常守朱に手渡されたのは「犯罪係数」という数値によって犯罪者を裁く銃―ドミネーター。戸惑いながら現場へ向かう朱。そこで彼女が出会ったのは……。
社会のシステムを逆手にとった犯罪トリックと、極限状態での心理戦。特に痺れるのは、1期に登場する黒幕・槙島聖護。ビジュアルは「芸術のような美貌」とか「過剰なほど整った顔立ち」などと表現されるようないわゆる”イケメン”です。そこに独特のカリスマ性と知性を兼ね備えています。表面上は穏やかで人当たりのいい好青年的でありながら、内面は冷酷なまでに残忍というギャップを持ち合わせています。感情を露わにすることは滅多になく、本心が見えないタイプの人物です。だからこそ気になってしまい、一度その魅力にハマると底なし沼のように抜け出すことができません。発する言葉も哲学的で、惹かれる(惹かれてしまうと言った方が正しい?)キャラクターなのですが、どこか得体の知れない不気味さを漂わせています。そんなところも含めて彼の魅力となっています。
頭脳明晰な思考力を持ちながら、突出した運動能力をも持ち合わせ肉弾戦も得意。死角なしのような人間と頭脳戦(+肉弾戦)を繰り広げるのが主人公の狡噛慎也です。ラスボスとして狡噛たちの前に立ちはだかる槙島は、常に狡噛たちよりもうわて。こんな相手に敵いっこない……と自然と諦めたくなるほどのスペックの持ち主が仕掛ける頭脳戦はなかなか味わえない珍しいタイプの心理戦にも痺れますが、そんな彼が最期に見せる本音と人間味、そのギャップにもやられます。

柳広司(著)
出版社(レーベル):KADOKAWA/角川文庫
”魔王”――結城中佐の発案で、陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校”D機関”。その異能の精鋭達が、緊迫の諜報戦を繰り広げる! 吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞に輝く究極のスパイミステリーです。
天才スパイたちによる決死の頭脳戦が光る物語が展開します。映画化、アニメ化もされた話題作の原作です。それぞれの話がコンパクトにまとまっていて読みやすいのに、読み応えたっぷり。派手なアクションで魅せるタイプのスパイものではなく、スパイのリアルな実情を描いているところにも惹き込まれます。クールでハードボイルドなこんなスパイ、どこかにいるかも……、いや、いてほしい! と思わせてくれるようなリアル感がスパイもの好きにはたまりません。
人間離れした頭脳と能力を持つスパイたちが繰り広げるスリリングな物語、予想を裏切る結末に爽快感たっぷりの裏切られた感が味わえます。冷静沈着、卓越した頭脳を持つスパイたちが任務にかける覚悟にもゾクゾク。説得力のある質の高い物語を味わいたい方におすすめです。

小川哲(著)
朝日新聞出版
クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか? 推理作家協会賞受賞&本屋大賞6位、圧巻のエンターテインメントが展開します。文庫版には短編小説『僕のクイズ』も収録されていておすすめです。
5月15日より公開中の中村倫也×神木隆之介による実写映画版も話題の本作は、ライバルとの間で繰り広げられるアツい頭脳戦が展開します。物語の舞台はクイズプレイヤーの頂点を決める、テレビ番組「Q-1グランプリ」。生放送の決勝戦に出場した主人公・三島玲央が対峙するのは、東大医学部4年でテレビにも多数出演する本庄絆。最終問題で、一文字も問題が読まれぬうちに早押し回答で正解を出し優勝を果たした本庄に、三島は「なぜ正解に至ったのか」を考えていきます。
事態解明のミステリーであると同時に人間心理を解剖していくストーリーが面白い。クイズプレーヤーの思考と世界を体験できるという点も本作の魅力です。知っているようで知らないクイズの世界を知ることができるうれしさも味わえます。クイズの奥深さ、競技クイズの論理的な面白さなど、クイズは知識量で戦うものではないなど、発見もいっぱい。クイズ番組の見方が変わるかも!?

石持浅海(著)
出版社(レーベル):祥伝社文庫
久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まったその日、伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か? 部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった……。
タイトルの通り、犯行現場の扉は閉ざされたままで物語が進行します。冷静で頭脳明晰な探偵役・碓氷と、語り手でもある犯人・伏見が繰り広げる心理戦がスタート。犯人目線で語られる物語では、密室を作ったトリックも明かしてくれますが、なぜ扉を閉ざされたままにしたのか。密室を作ったその理由は、最後まで明かされません。ヒントは出ているものも、解明されないという点も魅力的。本格的な推理が堪能できます。

似鳥鶏(著)
出版社(レーベル):講談社文庫
日本のある富豪が発見したという「聖遺物」。世界的にも貴重なその「聖遺物」を手に入れるため、世界中のカトリックそして正教会は、威信と誇りをかけ「名探偵」を探し始めた。いったい、なぜ。それは「聖遺物争奪」のために行われる、前代未聞の「推理ゲーム」に勝利するため。アメリカ、ウクライナ、日本、ブラジル――。選ばれた強者たちは、全員が全員、論理という武器だけでなく「特殊能力」を所有する超人的な名探偵ばかりだった。つまり、全員が最強。しかし勝者は、たったひとりだけ。つまり、真の名探偵も、たったひとり――。世界最強の名探偵は、誰だ?
日本を舞台に宝物をかけて推理合戦を繰り広げるのは、特殊能力をもった世界に名探偵たち。名探偵が1人出ているだけでもテンションが上がるものですが、本作には世界中から名探偵たちが集められます。しかも全員が頭脳だけでなく”特殊能力”をもっているという文字通りの”超人”たち。謎解きもトリックもそして、名探偵たちの頭脳戦も面白いですが、個性が光るキャラクター性も目が離せません。誰もが主人公になれそうな名探偵たちなので、それぞれの物語(スピンオフも可!)も見たくなる! という欲も出てしまいます。キレッキレの頭脳×個性的なキャラクター×チート級の能力。自身の能力を最大限に活かした独自の推理をぶつけ合う、異能力バトルミステリーとして楽しんでみて!

井上真偽(著)
出版社(レーベル):講談社文庫
山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶ不可解な記憶があった。首無し聖人伝説の如き事件の真相とは? 探偵・上苙丞はその謎が奇蹟であることを証明しようとする。
カルト宗教団体で起きた不可解な事件を「奇蹟」だと証明しようとする探偵の姿を描いたミステリーです。論理ではなく、奇蹟を証明しようとするという設定に興味をそそられる新感覚のミステリー。繰り広げられるのは可能性だけで事件の解釈に異議を唱える面々とそれらの可能性はすでに考えていて、なおかつ反証できると主張する探偵による頭脳戦。探偵に立ちはだかる人物がどんどん手強くなっていくので、探偵が次はどんな論理を見せてくれるのかに期待してしまいます。

Blu-ray:¥7,370(税込)
DVD:¥4,180(税込)
発売元:アミューズソフトエンタテインメント
販売元:ポニーキャニオン
©2008 フジテレビジョン アミューズ S・D・P FNS27社
東野圭吾の人気ミステリー『探偵ガリレオ』シリーズ第3作『容疑者Xの献身』を映画化。顔を潰され指を焼かれるという残忍な殺人事件が発生。内海刑事(柴咲コウ)はいつものように天才物理学者で通称“ガリレオ”の湯川(福山雅治)に助けを求めるが、被害者の元妻の隣人として捜査線上に浮かんだのは、湯川の大学時代の友人で天才数学者の石神(堤真一)だった……。
本作の魅力は、天才物理学者VS.天才数学者、天才同士の頭脳戦。最大の魅力はトリックの意外性や、事件を解決することでもなく、石神が払った犠牲。そこに見え隠れする愛です。あまりにも切なく、あまりにも深い献身。天才同士という関係であり、かつ親友同士という設定に切なさとやるせなさが増します。素晴らしい頭脳をこんなことに使わなければならなかったのは残念ではあるし、殺人を肯定するわけではないのですが、犯行に至った大きな理由が愛だったことを知ると、石神自身にとっては残念ではなかったのかもしれない……などといろいろと考えさせられてしまいます。

小玉有起(漫画) 舞城王太郎(原作)
出版社(レーベル):KADOKAWA/Kadokawa Comics A
殺意を感知するシステム“ミズハノメ”が生み出した犯人の深層心理“殺意の世界(井戸)”に入り込み、事件を推理する名探偵・酒井戸たちの活躍を描くオリジナルSFミステリアニメのコミカライズ版。とある高速道路のインターチェンジで目覚めた、記憶喪失の男の正体とは。無意識が加速する。舞城王太郎と小玉有起というアニメオリジナルスタッフがコミック用に新たに描き起こしたアニメとは異なる事件を描き、酒井戸たちの新たな魅了を存分に味わえる漫画になっています。正確にはコミカライズ版というよりは、その後の物語みたいな感じもあれば、また別世界の話……みたいな香りもする、オリジナルストーリーが展開します。
設定をつかむまで少し難しいかもしれませんが、“井戸”とは殺人犯の深層心理の世界なので、スムーズな推理をすること難しく……。この世界で何度も”生き直し”ながら事件の真相を探っていくことになります。頭脳戦プラス心理戦、そして体力戦。アニメ版でスマートにそしてスタイリッシュに事件を解決していた酒井戸が、漫画版では葛藤しているように描かれているのも大きなポイント。人間味溢れる設定となっています。
アニメ版と漫画版で酒井戸というキャラクターの印象の違いを感じること、オリジナルストーリーが展開するという点もあり、好みのタイプを選んで触れるのもそれはそれで一つの楽しみ方ですが、アニメでは明かされなかった情報もいくつか明らかになるので、『ID:INVADED』の世界を味わい尽くしたいなら、両方チェックするのがおすすめです!

呉勝浩(著)
出版社(レーベル):講談社
東京地方裁判所、104号法廷。史上最悪の爆弾魔スズキタゴサクの裁判中、突如銃を持ったテロリストが乱入し、法廷を瞬く間に占拠した。「ただちに死刑囚の死刑を執行せよ。ひとりの処刑につき、ひとりの人質を解放します」前代未聞の籠城事件が発生した。スズキタゴサクも巻き込んだ、警察とテロリストの戦いが再び始まる!
実写映画化された前作『爆弾』は、東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態のなか、取調室での攻防と都内各地での爆弾捜索の行方を同時進行で描き出すリアルサスペンスが展開。山田裕貴が主演を務めスズキとの交渉に挑む刑事・類家役を演じ、スズキタゴサクに扮した佐藤二朗の怪演が話題に。続編となる本作では、史上最悪の爆弾魔が囚われ、そのとき新たな悪が生まれた――という物語が描かれる。
主人公はスズキタゴサクから新たなキャラクターへ。しかし、スズキは相変わらずなのでゾクゾクしながらもある意味ホッとします。ただ、前作で少し掴んだと思っていたスズキの人物像が再び分からなくなる感覚にゾクゾク。そして、至るところに仕込まれた仕掛けにドキドキ。前作では爆弾犯であるスズキと警察との心理戦が見どころでしたが、本作ではそこに新たな凶悪犯が加わり、いわゆる三つ巴の心理戦が展開します。つまり駆け引きのレベルがアップしているということ。スズキが”悪”側であることには変わりはないのですが、類家が犯人との心理戦を楽しんでいるようにも見えるところに、スズキとの類似性を感じ、危ういと思わずにはいられません。警察と犯人という立場が違うから、結果、頭脳を活かす場所が違うという結果になっただけ!? などとも思ってしまう怖さがある作品です。

方丈貴恵(著)
出版社(レーベル):KADOKAWA/角川書店
罪を犯した者を必ず捕らえて有罪にする「絶対に逃さない探偵」草津正守。旧友である霧島は、草津の「助手」として彼の探偵事務所に勤めている。ある日、雪山の別荘で発生した殺人事件の調査が舞い込み、霧島は現地調査へ向かう。事務所に戻った霧島から報告を聞いた草津は、すぐさま犯人を見抜く。早くも事件解決――と思われた矢先、犯人確定に必要な証拠が「消失」してしまう。事件を隠蔽・捏造して犯人を確実に逃がす「必ず無罪にする仕事人」ヒミコが裏にいると気づく草津。「事件は犯人が分かってからが本番だよね」草津は霧島と共に現地へ臨場し、仕事人ヒミコとの上書き推理合戦に挑む!
絶対に逃さない探偵VS.必ず無罪にする仕事人、対極の2人が繰り広げる究極の心理合戦が展開します。物語の核となるのは知と暴が交差する目眩く推理と捏造の上書き合戦。雪山の別荘で発生した殺人事件の調査から始まる物語は、犯人確定に必要な証拠が「消失」するなか、仕事人ヒミコが裏にいることに気づいた草津が霧島と共に現地へ臨場して物語は加速します。ロジック×アクション、ちょっぴりハードボイルドみも感じる物語です。
天才たちが繰り広げる頭脳戦、その駆け引きにハラハラドキドキしたい方におすすめの作品をピックアップしてみました。同じ原作でも、アニメ、実写映画、ドラマ、舞台、そしてゲームなど、展開されているメディアによって作品の印象が違うもの、あわせて見ることで作品への理解が深まるものなどさまざまです。好みの展開スタイルを選んで、天才たちの駆け引きに痺れてみてはいかがでしょうか。
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