第30話「ロシュ・ノワール」/ Roches Noire 山に太陽が昇りもみの木に覆われた広大な森を日光が照らす。いつものようにリザが山道を走っていると、少年が岩に座っている後ろ姿を見つける。年齢は8歳くらいだろうか。その姿は全く動かない。こんな朝にロシュ・ノワールから離れた場所で何をしているのだろうとリザが声をかけ近づいてみると、少年の表情は固まったまま死亡していた。