第1回 桜井杏子は、夫・敏男とともに、東京郊外の商店街で花屋を営んでいて、幸せな毎日を送っていた。そんなある日の夕方、得意先に花を届けての帰り、杏子は、近所の公園の暗がりで偶然にも殺人事件を目撃する。しかし恐ろしさのあまり、チラッと犯人の顔を見ただけで一目散に逃げ帰った。明くる朝、その公園から少し離れた路上で、中年男の変死体が発見された。