第21話「灰の記憶」 満員の通勤電車の中で、竹山という会社員が千枚通しで殺された。コートに付着していた繊維から、印刷工場主の遠藤に容疑がかかる。遠藤にはこれという動機がない。湯浅警視は竹山の新妻・かおりとの関係を調べ、ヨーロッパ団体旅行で、かおりが遠藤に暴行された事実をつかんだ。遠藤に復讐するため、かおりは夫の名義で二千万の脅迫状を送っていた。