第34話 梁思遠(りょう・しえん)は、今すぐ魯いに対する判決文を書くよう周新(しゅう・しん)に命じた。処分の理由は伝国璽の隠匿。しかし、伝国璽の空箱が軍営にあったというだけで謀反の意があると決めつけるのはあまりに性急である。再考をという訴えも却下され、せめて魯いを審問して供述を取ろうとする周新だったが、梁思遠はすぐにでも魯いを都へ護送すると譲らないのだった。