作り方
① ニンニクは包丁の背でつぶし、粗く刻む。玉ねぎは薄切りに。セロリは小さめのサイコロに、パプリカは大きめの角切りを目安に切っておく。トマトは大きなぶつ切りに。
② オリーブは水洗いしてザルにあげ、水気を切ったらオリーブオイルをふりかけておく。ケイパーは、塩漬けなら塩を洗い流してから水につけ、塩抜きをする。抜けたら水気を切っておく。
③ ナスは大きなぶつ切りに。切ってから塩を軽くふり、10分〜15程置く。表面に出てくるアク水をペーパータオルなどで軽くふきとる。
④ きび砂糖とワインヴィネガーは小さなボウルなどに入れてまぜておく。
⑤ 鍋にオリーブオイル大さじ1とニンニクを入れて火にかけ、香りが立ちはじめたら玉ねぎを入れて炒める。
⑥ 玉ねぎが透き通ったらセロリとパプリカを入れ、上からオリーブオイル大さじ1を回しかけ、蓋をして蒸し焼きにする。
⑦ 別のフライパンに揚げ油を熱し、アク水をふきとったナスを揚げる。両面焼き色がついたら引き上げ、油を切っておく。
⑧ ⑥がしんなりしたらトマト、オリーブ、ケイパーを入れ、塩をふってさらに蒸し焼きにする。
⑨ 素揚げしたナスを入れ、15分程度経ったら④の砂糖ヴィネガーを加え、火を強めてまぜ、2,3分で火を止める。
ケイパーの塩漬けが手に入らない場合は、水煮でもOK。よく洗って、水気を切って絞って使いましょう。
貝谷郁子’s メモ
◎ カポナータはシチリアの代表的な料理。家々で、レストランで、シチリアの中の地方で、使う野菜や調味が少しずつ違い、どこも「これが一番」と言います。
◎ 「甘酢っぱい」味はイタリアでは珍しく、シチリア特有です。シチリアは文明の交差点と言われるほどいろいろな国や民族に支配された歴史があり、その中でイスラム文明の影響を受けています。
◎ カポナータは、パスタのように「出来たてがベスト」ではなく、1日置いたほうが美味しいと言われるくらい、時間が経ってもおいしい料理。いつ食事ができるかわからず、不規則な生活のモンタルバーノが「ベストの状態の料理を食べられる」という意味ではカポナータは格好の一品。パンがあれば(+ワインがあれば)それだけで食事になるのもいいところ。
◎ このレシピでは、控えめな「甘酸っぱい」と、ケイパー、オリーブでシチリアらしく、誰もが好きになるカポナータに。トマトソースを作って和えるレシピもありますが、生トマトを使い、いろいろな野菜のパワーをいただきます。
◎ ナスを揚げる料理はシチリアではよく登場します。このカポナータでもひと手間面倒ですが、ナスを揚げることでうまみが生まれ、味なじみもよくなります。ナスが主役といえるくらいなのでぜひ揚げて!