2025/08/27

【2025年】最新英国ミステリードラマ3作品の見どころ紹介!あの名優が主演の作品も!

© Toon Aerts

ミステリーチャンネルでは、2025年5月にイギリスBBCで放送されたばかりの最新ミステリーのほか、人気シリーズの最新シーズンを独占日本初放送!英国ドラマファン必見の名優が主演を務める最新作から、あまりにも続きが気になる幕引きだった人気作の新シーズンまで、それぞれの作品の見どころをご紹介します!

刑事役者チャペルと刑事マローワンのウェールズ事件簿

© BBC Studios 2024

引退した国民的テレビスターと野心家の巡査部長がコンビを組み、ウェールズの閑静な町で巻き起こる殺人事件の解決に挑む「刑事役者チャペルと刑事マローワンのウェールズ事件簿」。

2025年5月にBBCで放送されたばかりの最新作で、主人公の一人ジョン・チャペルを名優ティモシー・スポールが演じています。彼といえば、「ハリー・ポッター」シリーズのピーター・ペティグリュー役のイメージを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?物語を通して重要な鍵を握る人物であり、その登場から退場まで、非常に印象的なキャラクターでした。

あまたの名優たちを輩出した王立演劇学校(RADA)で学んだ後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに在籍し、多くの作品に出演してきました。第69回アカデミー賞作品賞ほか数多くの映画賞にノミネートした「秘密と嘘」(1996)では、ブレンダ・ブレシン演じる主人公の弟役で出演。「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(2007)や「英国王のスピーチ」(2010)など、多くの作品で印象的な役柄を演じてきました。

世界にその名を残す風景画家の一人、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの謎に包まれた素顔を描いた「ターナー、光に愛を求めて」(2014)で、カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞!実年齢よりも約30歳上の主人公を特殊メイク無しで熱演した「君を想い、バスに乗る」(2021)では、同年にイタリア・バーリで開催されたバーリ国際映画祭にて最優秀男優賞を受賞しました。

P・G・ウッドハウスの人気小説「ブランディングス城」シリーズを映像化したコメディドラマ「Blandings(原題)」(2013-2014)や、イギリスで実際に起きた強盗事件をもとにしたミニシリーズ「ハットンガーデンの金庫破り」(2019)など、テレビシリーズでも活躍しており、2024年には、なんと9年ぶりの続編となった「ウルフ・ホール」シーズン2にもレギュラー出演していました。

© BBC Studios 2024

さて、そんな多方面で活躍するティモシー・スポールが今回演じるジョン・チャペルは、かつて国民的刑事ドラマで主演を務めたお茶の間のスターでした。今や俳優を引退し、ウェールズの小さな町で一人ひっそりと暮らしています。話す相手と言えば猫のみ。

ところがある日、近所で起きた事件がきっかけで、地元警察の若き刑事ジェイニー・マローワンが彼の日常に現れます。猫よりも騒々しく、猫よりも家を散らかし、猫よりも口答えしてくるマローワンに、はじめは辟易とするチャペル。しかし、空回りしつつも真面目に職務をこなそうとする彼女に、次第に助言を与えるようになります。長年の俳優人生で培った洞察力と想像力で、事件の捜査に新たな視点を見出すチャペルに対し、かねてよりチャペルの演じる「シーザー警部」のファンだったマローワンもまた上司に隠れて協力を頼むことに。

© BBC Studios 2024

口を開けば皮肉と悪態の応酬で、歩み寄ったかと思えば顔も見たくないと離れるのがお決まりの二人ですが、さまざまな事件で共に頭をひねる中で少しずつ絆を深めていきます。チャペルとマローワンの毒舌たっぷりのセリフ回しが非常に痛快で、肩の力を抜いて楽しめるクライムコメディとなっていますよ!

テンペスト教授の犯罪分析ノート(シーズン4)※シーズン3の一部ネタバレ注意!

© Eagle Eye Drama Limited 2024

本作は、ベルギーで2015年から2018年にかけて制作された人気シリーズ「Professor T.」を英国版にリメイクした作品で、2025年の7月にシーズン4の放送がスタートしたことで、ついに本家よりも長く続く人気シリーズとなりました! 

「ミステリー in パラダイス」の初代主人公を演じたベン・ミラーが、神経質で潔癖症の天才犯罪学者役を熱演!目まぐるしく推理を展開していく頭脳明晰な人物でありながら、過去のトラウマから自身の心に振り回される不安定さも持ち合わせた人間味あふれる主人公像を作り出しています。

© Toon Aerts

ここからは少しシーズン3のおさらいをしていきます。重要な部分にはほとんど触れておりませんが、ネタバレがありますので未視聴の方はご注意ください。

シーズン3はいきなり主人公が刑務所に収監されてしまうという衝撃的な幕開けでしたね。潔癖症の教授にとって、「安全」と「清潔」の二文字から遠く引き離されるという過酷な状況に…。しかし周囲の心配とは裏腹に、刑務所の中でも数々の事件を解決に導いたテンペスト教授は、その後見事釈放。

復職への道を歩む中で、長年彼の心を苦しめてきた過去のトラウマとも正面から向き合うことができました。真相を知ることでようやく手袋を手放すことができるかと思ったのも束の間…教授を再び深い悲しみの渦へと突き落とす事件が起きてしまいます。

あまりにも衝撃的な終わり方に、続き欲しさにちょっと駄々をこねてみたい気持ちになったのは筆者だけではなかったハズです…。ここですべてを記してしまうわけにはいかないので、「まだ観てないよ」という方はぜひシーズン4前におさらいすることをオススメします!

© Toon Aerts

さて、日本独占初放送となるシーズン4では、そんなシーズン3のラストから半年後が舞台となります。第一話では、テンペスト教授の叔母さんが初登場!

国外旅行で家を留守にする母の代わりに愛犬カフカの面倒を見るためにやってきたゼルダ叔母さんを、ドラマ『名探偵ポワロ』のオリヴァ夫人役でおなじみゾーイ・ワナメイカーが演じています。明け透けな話し方と気取らない性格の持ち主で、何もかもが自分と正反対な甥っ子のことを可愛がる自由奔放なおばさんというイメージの彼女ですが、学部長とは何やら一言では表せない関係があった気配を早くも感じさせてきます。

もちろんシリーズおなじみの登場人物たちも大活躍です!ダンやゴスワミ警視をはじめとしたレギュラーメンバーたちが新たな一面を見せるシーンも多く、見ごたえ十分な新シーズンとなっていますよ!

刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル(シーズン2)

© World Productions Limited 2025

スコットランドにあるセント・アンドルーズ警察署の女性刑事カレン・ピリーが未解決事件の捜査に挑む「刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル」。

「証拠は語る」シリーズの原作者であり、英国推理作家協会賞(ゴールド・ダガー賞ほか)をはじめとする数々の文学賞を受賞したスコットランドのベストセラー作家ヴァル・マクダーミドの小説をもとに、「ブラウン神父」シリーズのバンティ役でおなじみエマー・ケニーが脚本を手掛けています。主人公カレンの友人兼同僚のリバー・ワイルド医師役として出演もしていますね。

主演を務めるのは、「アウトランダー」でマーサリ役を演じたことで知られるローレン・ライリー。2021年にイギリスBBCで放送されたミニシリーズ「原潜ヴィジル 水面下の陰謀」にも出演していました。

優秀な捜査官でありながら、男性中心の警察組織の中では持て余されていた巡査部長カレン・ピリー。25年前に起きた未解決事件の再捜査を命じられた彼女は、誰からも成功する見込みがないと思われる逆境の中で、相棒のミント、そして友人でもある医師のリバーと共に見事解決させました。

© World Productions Limited 2025

シーズン2では、警部補に昇進したカレンが新たな事件の捜査に着手します。それは、40年前に世間を騒然とさせた親子誘拐事件。当時スコットランドでも有数の資産を持つ石油王の一人娘が赤ん坊と共に誘拐され、犯人の手がかりもつかめず、人質が解放されることもないままに40年の時が経ってしまった事件でした。

嵐によって事件の重要な手がかりが浮上したことをきっかけに再捜査がスタート。カレンは相棒のミント、そして新たにチームに加わった元サイバー犯罪対策課のアイラと共に、事件の真相を明らかにするために東奔西走していきます。

© World Productions Limited 2025

捜査が進まないまま長い時が経った事件に立ち向かうカレンは、規則と慣習に縛られることを嫌い、それが災いして上司や同僚からの印象も良いとは言えません。しかし警察が組織である以上規則は守らなければならず、人間が集まってできるのが組織だからこそ、無視しても良い慣習ばかりではないのが現実です。

逆風にさらされ、身動きがとりづらい中であっても、カレンは膨大な数のカセットテープと紙資料と格闘しながら、かつてもたらされなかった正義と真実のために進み続けます。

過去と現在の事件がバラバラに描かれながら、それぞれの手がかりをつなぎ合わせたときにすべての真相が明らかになるという巧みな手法で、新シーズンもあっという間に引き込まれること間違いなしです。

最後に

世界各国のミステリー作品が続々と日本に上陸しており、楽しむ時間が足りないよという嬉しい悲鳴が上がる一方で、多くの方にとって、やはりイギリスのミステリーに対しては高い期待を寄せてしまうのではないでしょうか?今回ご紹介した3作品も、イギリスの歴史や土地柄が深く絡み合った魅力あふれる作品ばかりです。人気シリーズの最新シーズンを心待ちにしていた方も、本国で放送したばかりの最新作を早く楽しみたいという方も、ぜひミステリーチャンネルでお楽しみください!そして10月も英国ミステリーの特集が続きますのでお楽しみに!

(文:うりまる)

【放送情報】

●刑事役者チャペルと刑事マローワンのウェールズ事件簿(全6話)
字幕版:9/7(日)夕方4:00 一挙放送

番組サイトはこちら

●テンペスト教授の犯罪分析ノート(シーズン4・全6話)
字幕版:9/14(日)夕方4:00 一挙放送
★シーズン1~3:9/13(土)朝6:00 一挙放送

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●刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル(シーズン2・全3話)【年間特集 世界のベストセラー推理小説 第8弾】
字幕版:9/28(日)夕方4:00 一挙放送 
★シーズン1:9/5(金)夕方4:00 毎週金曜

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●9月に引き続き、10月も英国ミステリー特集を放送!
10月のおすすめ番組はこちら

※ミステリーチャンネルでの放送情報は、番組公式サイト、または、ミステリーチャンネル カスタマーセンターまでお問い合わせください。

 

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世界各国の上質なドラマをお届けする日本唯一のミステリー専門チャンネル。「名探偵ポワロ」「ミス・マープル」「シャーロック・ホームズの冒険」「ヴェラ~信念の女警部~」など英国の本格ミステリーをはじめ、「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」などのヨーロッパの話題作や「刑事コロンボ」といった名作、人気小説が原作の日本のミステリーまで、選りすぐりのドラマが集結!ここでしか見られない独占放送の最新作も続々オンエア!

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0570-002-316

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うりまる
海外ミステリー作品を中心に執筆しています。コージー・ミステリーからハードボイルドまでなんでもよく食べます。