2025/11/13

【ショーン・エヴァンスが!?バーナビー警部が!!?】世界最大級のコンテンツマーケット「MIPCOM 2025」より最新レポート!ビッグゲストの丸秘秘話も!

(写真:MIPCOM会場。右側にハグしている二人がいるが、世界中の人たちが久しぶりに会う場なので、こういった光景が至るところで見られる。)

ミステリーチャンネルと出版社がミステリーの魅力を発信する「特集 もっと楽しむミステリー」のVol.19では、ミステリーチャンネルより、海外コンテンツマーケットレポートをお届けします!

今年もミステリーチャンネル編成担当が参加してきました!フランス・カンヌで毎年開催される世界最大級のコンテンツマーケット「MIPCOM(ミップコム)」の模様を、最新トレンドと最新コンテンツ情報とともにお届けします!
昨年は光栄にもポワロ演じるデヴィッド・スーシェさんにお会いすることができましたが、今年はなんとショーン・エヴァンスさん、バーナビー警部を演じるニール・ダッジェオンさんとお会いすることができました!そこでは知られざる丸秘秘話もお聞きすることができたので皆様に特別にお届けいたします!
カンヌの雰囲気味わえる写真も盛りだくさんですので、是非最後までご覧ください。

>>昨年の記事はこちら

「MIPCOM(ミップコム)」とは?

Marché International des Programmes de Communicationの略で、毎年10月にフランス・カンヌで開催される、世界最大のテレビ業界の見本市。
今年は、約107カ国、350社が参加しており、10月13日~16日の4日間開催されました。

(写真:会場のメインエントランス)

1)バイヤーのためのMIPCOMではなく、制作陣のためのMIPCOMに?

今年一番活気があったのは、コンテンツというよりは、フォーマット販売や国際共同制作案件。といきなり難しいお話になってしまいましたが、もともとはコンテンツを各国バイヤーにプレゼンし購入に繋げる場、ですが、昨今は、制作を議論するためのコミュニケーションの場、となってきているようです。

(写真:ホテルの壁に掲げられたITVの巨大看板。MIPCOM期間中は、町中に各社のコンテンツの看板が張り巡らされる。)

2)イギリスのミステリー、クライムドラマシリーズの概況

イギリスの2大放送局BBC、ITVでは、「ミステリーinパラダイス(14年継続中)」「バーナビー警部(26年継続中)」「ブラウン神父(12年継続中)」といった、ミステリーチャンネルで現在放送中のミステリードラマが本国で安定した視聴率を獲得し、かつ海外展開も成功していることから長寿化しています。そのため、新作としては、それらとは異なる尖ったサスペンスや配信向けの若者をターゲットとしたドラマが多くなっています。
一方、BBC、ITVよりも規模が小さいチャンネルである、Channel4やChannel5でオリジナルのミステリー作品が活発化しています。米国のACORN TVを代表とする配信会社と共同制作をすることにより、クオリティーもスケールアップしています。

(写真:朝早くから打ち合わせや試写会が行われる。ちょうど会場に向かう途中、朝市が行われていたのでパチリ。)

3)フランスとドイツ“Light Crime”

フランスとドイツは“Light Crime”を大量生産しています。特にフランスでは、「アストリッドとラファエル」が世界的に大ヒットしたことで、今後もそのような“Light Crime”が増えてくると予想されます。

ドイツはもともとクライムドラマ大国で、姉妹チャンネルのアクションチャンネルで成功している「WAPO」や「SOKO」シリーズ、そしてミステリーチャンネルで昨年放送し好評を得た「TATORT」シリーズがさらなるフランチャイズ化され、大量にシリーズが制作されています。

(写真:「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」の配給会社が開催した朝食会の模様。)

「バーナビー警部」イベントに参加!そこに現れたのは・・・!?

「バーナビー警部」のシーズン25を記念した食事会が開催され、本作を放送している世界中の主要放送局が招待されました。

(写真:バーナビー警部の配給会社のブースで展示されていた看板。ここはバーナビーだけでなく、ダルグリッシュなど、ミステリーチャンネルの視聴者の皆様ならおなじみの名探偵が活躍する作品を多く配給しています。皆さん何人見つけられましたか?)

その後、なんとバーナビー警部役のニール・ダッジェオンがミステリーチャンネル担当の隣に!!!貴重なお話をさせていただきました。

(写真:ミステリーチャンネル担当、バーナビーとパチリ。)

彼が一番驚いていたのが、「バーナビー警部」の放送方法。毎回新シーズンの初回放送時は全話を1日に一気に放送することや、時にバーナビー警部だけを毎日24時間放送することなどを話すと、とても驚いていました。また、そこまでバーナビー警部を愛してくれる視聴者の皆様がいることを大変喜んでおられました!皆様いつもご視聴いただきありがとうございます!

(写真:ディナーではバイヤー一人一人の席が決まっていて、テーブルには”Evidence”と書かれたウィットに富んだメニュー表がおかれていた。)

(写真:メニュー表の表面と裏面。Suspectには、各国のバイヤー一人一人の名前が記されている。)

(写真:ジョン・バーナビーの相棒ジェイミー役のニック・ヘンドリックスさんと。「日本ではなんでそんなにバーナビー警部が人気なの?」と日本の視聴者の皆様に興味津々でした!)

ショーン・エヴァンスがITVのプロモーションで登場!

ミステリーにて4月に放送した「連続殺人犯にとりつかれてしまった女ディリア・バルマーの正義」で連続殺人鬼を演じたショーン・エヴァンスがITVの新作のプロモーションでカンヌに来ており、お会いすることができました!

(写真:新作のプロモーションのためにショーン・エヴァンスもカンヌ入り)

「刑事モース」よりも、「ディリア・バルマー」での鬼気迫る殺人鬼の演技が好きだとお話ししたところ、役者として非常にうれしいというコメントをいただきました。また、ミステリー専門チャンネルだという話をしたところ、なんと彼は松本清張が大好きだそうで!清張がどれだけ偉大な作家であるかを語ってくれました。

カンヌの名物の“タコ”

少しカンヌのお食事について触れたいと思います。MIPCOMでは、会場の外で、おいしい食事やお酒を飲みながらアイスブレイキングして商談をします。今回いただいたのがイタリアン。カンヌはフランス料理だけでなく、イタリア料理もとてもおいしい街。特にシーフードは最高!日本ではあまり見たことがないですが、カンヌではしばしば見かけるのが、このタコのサラダ。

タコは欧米では「デビルフィッシュ」とも言われ、食べない国も多いが、カンヌでは大人気。機会があれば、一度トライしてみてくださいね。

今年のトレンドもわかる?最新コンテンツを一部ご紹介

紹介されていたコンテンツの中から際立った作品をいくつかご紹介したいと思います。
※ミステリーチャンネル放送予定作品ではございません。

★「MURDER BEFORE EVENSONG(イギリス)」

早川書房から昨年9 月に翻訳本が出版されたリチャード・コールズ原作の『殺人は夕礼拝の前に』のドラマ化で、英国の田舎町を舞台に、英国国教会の司祭ダニエルが事件を解決していくという作品。主演は、ハリー・ポッターシリーズで、ネビル・ロングボトム役で人気者となったマシュー・ルイス。

★「Charlotte Link:Kate Linville Crimes(ドイツ)」

2022年9月時点で、ドイツ語圏における小説の総発行部数は3200万部を超えた国民的人気作家で、“ドイツミステリーの女帝”と評されるシャルロッテ・リンクの“ケイト・リンヴィル刑事シリーズ(日本では、東京創元社より翻訳本が出版されている)”のドラマ化で2020年からARDで現在も放送中の大ヒットシリーズ。
ドイツ人作家による原作であるが、イギリスが舞台の異色作。スコットランド・ヤードを離れ、スカーバラにやってきた孤高の女性刑事ケイト・リンヴィルが事件を解決していくシリーズ。

★「Rentnercops(ドイツ)」

原題を直訳すると「年金生活者刑事」。2015年より現在も放送されている人気シリーズ。
そのタイトル通り、退職した二人の刑事が復職し、事件を解決していくユーモラスなミステリー。

★「AGATHA CHRISTIE: ENDLESS NIGHT(イギリス)」

アガサ・クリスティーの「終りなき夜に生れつく」の最新ドラマ。久しぶりにサラ・フェルプスが脚本を担当。彼女らしく現代的、かつ、皮肉に満ちた作品になることが期待されます。
撮影は今年後半に開始され、キャストは現時点未発表。

★「Dalziel and Pascoe(イギリス)」

レジナルド・ヒルの名作推理小説「ダルジール警視」は、90年代後半からBBCでドラマ化されています。キャスティングは決定しておらず、放送はITVにて来年以降の予定。

★「This is not a murder mystery(ベルギー)」

マグリットをはじめとした、シュルレアリスムのアーティストたちが登場するベルギー制作ながら、言語は英語による最新ミステリー。
若きルネ・マグリットが殺人事件に巻き込まれるという変わり種のストーリー。
マグリットだけでなく、サルバドール・ダリ、リー・ミラー、マン・レイ、マックス・エルンストといった錚々たる面々も登場し、ミステリー好きもアート好きも楽しめる作品。

★「A Taste for Murder(イギリス)」

イタリアを舞台にした最新英国ミステリー。妻を失ったロンドン警視庁の刑事が娘を連れて夏の間カプリ島に行き、義理の両親と過ごす。悲しみを乗り越えようと奮闘する中、刑事は地元の犯罪解決に携わるようになる。

★「Mozart Mozart(ドイツ)」

モーツァルトの妹のマリア・アンナも兄に劣らず才能に恵まれており、泥酔した兄に変わってアマデウスに変装して皇帝の前で演奏し宮廷中を魅了することで、モーツァルトの最大のライバルであるサリエリの羨望の的となり・・・という作品。ストーリーもさることながら、衣装も音楽も非常に魅力的でした。

★「REX - Vienna Calling(オーストリア)」

世界で最も有名な犯罪捜査犬が、原点回帰。相棒のマックス・シュタイナー刑事と共に、ウィーンで起こる難事件を解決していく。REXは世界で最も成功したテレビシリーズの一つ。数々の国でリメイクされ、放送されました。オリジナルシリーズは世界125カ国で18シーズンにわたり放送され、そして今、レックスが故郷、美しいウィーンに戻り、この大ヒット作に新たな息吹を吹き込む時が!4月に本国にて放送とのことです。

(写真:原点回帰でレックスの新シリーズは、ウィーンが舞台。メインビジュアルの看板をパチリ。)

★「Crime & Therapy(フランス)」

現在パイロット版(90分)を制作中の最新作。成功すればシリーズ化されるとのこと。
人里離れた大邸宅で奇妙な孤独な生活を送っている魅力的で謎めいた精神科医オリヴィエ・ランボーは、アンナ・シャルウィ警部補とチームを組み、ダイナミックなコンビを形成する。

★「Best Friends in crime (フランス)」

こちらも現在パイロット版(90分)を制作中の最新作。成功すればシリーズ化されるとのこと。
未亡人であり、情熱的な警察官レアン、著名な法医学解剖学者であり良き母のエローディ、超独立心が強くおしゃべりな犯罪心理学の専門家ヴァネッサ。ブルターニュの独特な風景の中で海に育まれたこの幼なじみ三人は、現代女性としての生活を送りながら刑事として共に働くことになる。笑いと涙、怒りと優しさが入り混じる日々。友情を試されることもあれば、真実の名のもとに真実を追い求める。

★「Curious by Nature (フランス)」

2025年の最新作。
元戦場記者で現在は地方紙記者となったフレッドは、今もなお激しい気性と優れた嗅覚を失っていない。そのため、取材先であまりにも早く闇に葬られた犯罪事件を暴くたび、真実への渇望が彼女を独自調査へと駆り立てる。
不器用なカメラマンのマヌを相棒に、養女のローザに手を焼かれながら、フレッドはジャーナリストとしての仕事、奇想天外な調査活動、そして混沌とした家庭生活を、ユーモアと揺るぎない決意で両立させる。

★「DEAD END(オランダ)」

エドは生まれつき奇妙な能力を持っていた。物事を味わったり食べたりすることで、その起源や歴史を「見る」ことができるのだ。彼はこの風変わりな才能を活用し、最愛の人を突然失った人々が、故人の最期の数時間を追体験することで悲しみを乗り越える手助けをしていた。次なる依頼人が難事件に手こずる殺人課刑事だと判明した時、エドは道徳的ジレンマに直面する。この能力は、死体にも通用するのか?簡単に言うと、死体の一部を食して事件を解決するというかなり刺激が強い作品。

(写真:会場では、目玉番組の売り込みのためのグッズが提供される。「Dead End」のプロモーショングッズはなんと、指型USB!作品のユニークさを見事に表現されていますね!)

最後に

いかがでしたか?
最後には何ともユニークなプロモーショングッズが登場しましたが、最新コンテンツが集まるマーケットの雰囲気をご堪能いただけましたでしょうか?

ショーン・エヴァンスや、バーナビー警部のニール・ダッジェオンとお会いできて貴重なお話もお伺いできましたし、なんといっても、ミステリーチャンネルの視聴者様の愛を直接キャストやスタッフの方々にお伝えでき、大変うれしく思います。

ミステリーチャンネルでは今後も皆様に世界の上質なミステリードラマをお届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願い致します!

 

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次回の記事もお楽しみに!

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