刑事コロンボ

若き英知の結集！
刑事コロンボには、製作陣も出演者も実力者がズラリ！

刑事コロンボには、出演者から製作者に至るまで、今や映像業界の大御所とも呼べる実力者達がズラリと顔を揃えている。

まずは、製作サイドから挙げると、本シリーズのプロデューサーであるリチャード・レビンソン、ウィリアム・リンクはもちろんのこと、代表的な人物は、第3話「構想の死角」の監督であるスティーヴン・スピルバーグだろう。彼の監督作品である本シリーズ第3話「構想の死角」が1971年に制作された後の同年、映画「激突！」でブレイクし、1975年の「ＪＡＷＳ／ジョーズ」と次々に大ヒット作を生み出し、その後の活躍ぶりは説明することもないほどだが、24歳のスピルバーグが作り出したこの「構想の死角」は、緻密なプロットと才気あふれる好演出で、スピルバーグの才能の片鱗をのぞかせており、シリーズの中でベストエピソードに挙げる人も少なくない。

また、1981年にTVシリーズ「ヒル・ストリート・ブルース」の企画・製作でエミー賞8部門、1994年にTVシリーズ「NYPDブルー」でエミー賞6部門に輝くスティーブン・ボッコも、この第3話「構想の死角」で脚本を書いている。（スティーブン・ボッコは第7話「もう一つの鍵」や、第9話「パイル D-3の壁」、第10話「黒のエチュード」なども担当）

その他、ヒッチコックと共にプロデューサー/演出家として活躍したノーマン・ロイド（第7話「もう一つの鍵」）や、1960年代に日本でもカルト的人気を誇ったオリジナル版「プリズナーNo.6」のパトリック・マクグーハンも出演/監督（出演：第28話「祝砲の挽歌」、第34話「仮面の男」では出演と監督、監督：第37話「さらば提督」など）の両方でその名を連ね、1991年に映画「羊たちの沈黙」で監督賞を含む5つのオスカーを受賞したジョナサン・デミ（第42話「美食の報酬」）など、著名な名前を挙げるとキリがないほどだ。

「倒叙」というミステリー手法において、犯人役は主役の1人でもあることから、出演者もビッグネームが並んでいる。

日本テレビ系列で1960年代に放送され話題となったTVシリーズ「バークにまかせろ！」で主役を演じたジーン・バリー（第1話「殺人処方箋」）にはじまり、ピーター・フォークとは親交も深かったジョン・カサヴェテス（第10話「黒のエチュード」）、映画「スター・トレック」シリーズではスポック副艦長として出演の他、監督も務めるレナード・ニモイ（第15話「溶ける糸」）、ジョージ・クルーニーの叔父でもあったオスカー俳優ホセ・ファーラー（第23話「愛情の計算」）、ヒッチコックの映画「サイコ」でも有名なジャネット・リー（第32話「忘れられたスター」）など、名優達の若き姿を堪能できる。