2014年の放送以来、じわじわ人気が高まり、現在では、フランスの老若男女から愛される国民的シリーズ。心に傷を抱えた人間味あふれる刑事アレックスの活躍を描く、山岳ミステリー!
フランスでは2014年にスタートして以来現在も継続しており、シリーズを重ねるごとに人気を博していき、現在では再放送までも高視聴率を獲得、配信を加えると700万人の視聴者を魅了した話題作!フランスでは絶大な人気を誇る「クリミナル・マインド」を上回る視聴者数を獲得したことで話題となった作品でもある。
アメリカの詩人リチャード・ヒューゴの推理小説「Death and the Good Life」から着想を得て制作された文学的香りの漂う作品で、原作同様に、本作も心を病んだ刑事が大自然に囲まれた土地に移り住み(原作はモンタナの田舎町に移住)、事件が発生すると人々を助けるため事件を解決していく。
かつてマルセイユ警察の敏腕刑事だったアレックスは、都会の喧騒から離れ、人里離れた山岳地帯での静かな生活を求めて移住。自由を求める彼にとって、まさに理想的な場所だった。静けさと平和を満喫していたアレックスだったが、平穏な日常は長く続かず、山村で発生する複雑な事件に巻き込まれていく…。
主人公のアレックスはこれまでのミステリーチャンネルで放送されてきた刑事、名探偵たちとは一線を画するタイプのキャラクター。山のように雄大で心が広く包容力があり、静かなる強さが感じられる一方で、危険に飛び込んででも事件を解決していくたくましさもある。しかし、見た目とは異なり、汗臭いタフガイとは異なり、過去のトラウマに心を悩ます繊細さも併せ持つキャラクターである。
フランスでは本シリーズの熱狂的ファンが存在し、普段ドラマを見ない人でも見ると言われている。ある海外メディアでは本作が成功した3つの理由として以下を挙げている。
まずは、「息もつかせぬペースの捜査ものとしての面白さ」。山岳地という特殊な環境が舞台となっているという点に加え、喧騒を離れた地方ではあるが、時々時事問題にも触れていく点にも注目だ。2つ目は「主人公をはじめ人生の困難に直面する登場人物の存在」。主演俳優のサミュエルはメディアのインタビューで、視聴者に“人生で本当に望んでいることは何なのか?”を問いかけるような作品だと語っている。そして、3つ目は「息をのむような景色」である。というのも、本作は、フランスの高山地帯であるオート=アルプ地方で撮影されており、壮大な自然景観が物語の雰囲気を一層引き立てる。広大な緑の大地、雪を頂いた山々、山の高みに佇む小さな村々――オート=アルプ地方の山々自体が今作における登場人物でもある。息を呑むほど美しい絶景に目が釘付けになるであろう。
制作:2013~2016年 フランス/尺約105分×全5話/字幕版 原語:フランス語 原題:Alex Hugo
原案:リチャード・ヒューゴ 監督:ピエール・イゾア ほか 脚本:ニコラ・タキアン ほか
出演:サミュエル・ル・ビアン(アレックス)ほか
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